本日ご紹介するのは、La Rinascenteというデパート業界で世界最高の地位にある国際協会です。
インターコンチネンタルデパートメントストアグループ(*IGDH)による「2016年 世界最高デパート賞」で受賞を取り、すでに創業100周年を迎えています。
La Rnescenteは1917年にイタリア、ミラノで創業された小売業社。
現在はイタリアの主要都市に11個のデパートを所有しています。ローマに2つ、ミラノ、ジェノヴァ、トリノ、フィレンツェ、パレルモ、カタニア、カリアリ、パドヴァ、モンツァとイタリア各地に展開し、“メイド・イン・イタリー”の最高峰ブランドを取り揃えていて、世界の中で代表格として存在します。
La Rinascenteはミラノに初めてミニスカートとビキニを広め、既製服の普及にも大きく貢献しました。
元々は、“Bocconi department store” という名前だったのですが、ガブリエレ・ダヌンツィオがセナトーレ・ボルレッティに依頼して、”La Rinascente”というイタリア語で”再生”を意味する名前に改名されたのです。
そして、”La Rinascente”として“再生”してから100年が経ちました。
100周年アニバーサリーの祝典は、建築に11年もかかった新しいフラッグシップ店のオープンと共に、”LR 100-Rinascente. Stories of Innovation” というテーマのもと、ミラノの宮殿で開催されました。(1917~2017年)
この祝典では、アートやグラフィックデザイン、オブジェクトや写真を展示し、ミラノのファッションデザイン、小売り、マーケティングの歴史、最先端について知ることが出来ます。
ロッシ社がla Rinascenteについて書いたブログ記事を初投稿してから数年が経ちました。そして、創業100年記念をここでもう1度称えることで、今後もロッシ社にとって尊敬するビジネスパートナーであり続けることを示しています。
なんと、かの有名な“ジョルジオ・アルマーニ”が初めてショーウィンドウに登場したのもLa Rinascenteでした。フラッグシップ店は*IGDHの中でも最もエレガントで前衛的な造りになっており、ミラノの中心部、ドゥオーモ(大聖堂)から徒歩で行ける所にあります。ファッションを求めて買い物しにくる観光客に人気のスポットで、グッチやヴァレンティノ、アルマーニなどのデザイナーブランドがたくさん揃っています。
ここまでの地位を築くまでには波乱万丈ありました。
それは1877年、ボッコーニ兄弟が “Aux Villes d’ltalie”という服屋さんをドゥーモの隣にオープンした日にまでさかのぼります。彼らのお店はレ・ボン・マルシェ(パリの有名な百貨店)にインスパイアされて、モダンな既製服店の先駆者としてパリで一気に成功の道を駆け上がりました。その勢いに乗って、すぐにイタリアの主要都市にも進出しました。人々は、その当時最先端であった未知のコンセプトとスタイリッシュな見た目に魅了されました。
しかし、組織化された事業戦略の中で成功を維持することはできませんでした。さらに、第一次世界大戦の勃発により多くのビジネスはほとんど破綻していました。
そこで、ボッコーニ兄弟は起業家であり上院議員であるボレッティに店を売却しました。ビジネスの再開を考えていたボレッティは、詩人のガブリエレ・ダヌンツィオ(おそらく当時最も影響力のあった人物)を雇い、店の新たなパブリックイメージを築き上げました。その際に、ガブリエレ・ダヌンツォは貧困に追い込まれた店と国に対して“生まれ変わってほしい”という気持ちをこめて“再生”を意味する “La Rinascente” へと改名して復活を願いました。
最終的に、名前に込められた願い通り“La Rinascente”は再生を果たし、その後はイタリア内で銀行や郵便局、サロン、オーケストラを楽しめる喫茶店などを運営しています。フィアットグループ(イタリアを拠点とする自動車グループ)も参加し、さらにビジネスは発展していきました。
2005年、“デパート改革の天才”ヴィットリオ・ラディスは、イギリスでデパートの立て直しに貢献した後に故郷イタリアに帰国し、La Rinascenteに魔法のごとく大改造を成し遂げました。現在、この巨大なビルはモダンかつ洗練された雰囲気が漂っています。世界を代表する有名ブランドが集い、一流の才能を持った人々と協力することで時代を超えたクラッシク&最先端のハイエンドなファッショントレンドをお客様に提供しています。
ファッション以外にもランジェリーや美容品、アクセサリー、多国籍料理、フードマーケットが楽しめます。そして、とっておきのものが息を飲むほど美しいドゥオーモの屋上にあるガーゴイル(彫刻)を見ながらエスプレッソを満喫すること!
大人気コーナーのつは“デザインスーパーマーケット”です。家具販売を専門としており、全国統一コーナーとして初めて2009年にミラノストアの下層部にオープンしました。デザイナーズデザインの家庭用品が幅広く取り揃えてあります。世界中から愛されているデサインスーパーマーケットは日々成長しており、世界最高級のトレンドとクリエイティビティを持ち合わせています。ドゥーモ駅から直結しているミラノ店では、電子機器から照明、技術機器、オフィス用品やキッチン用品など小さなものまでたくさんの製品が手に入れられます。
La Rinascenteとロッシ社は長年にわたって共にビジネスを発展しています。La Rinascenteではロッシ社のデコラティブペーパーやステイショナリ―、ノートブック、メモ帳などの多くのセレクションを取り扱っています。
現在、全ての店舗でロッシ社製品は取り扱われています。そして、ロッシ社商品を他の店舗へ配送する店舗が3つ存在します。1つ目は、最も綺麗な場所だとされているデッラリパブリカ広場にあるフィレンツェ店、サルデーニャ島のカリアリ店、そして最大規模と最高権力を誇るミラノ店です。この3店舗はただのフラグシップ店ではなく、イタリアのファッションデザイナーとファッションの中心地でもあり、各国からバイヤーが集います。5年前、ロッシ社はミラノで開催されたEXPO2015でスペシャルディスプレイを担当し、世界中に知っていただくことが出来ました。