良いことしかない日記の成り立ちとは

『日記の在り方とは何でしょう?
日記をつける人にとっては、毎日のできごとをまとめたデータのようなものであります。
また、時代の進化を勉強したい学生にとってはとても貴重な書類になります。過去の大切な記録として後世の人にとってとても役に立つものです。』

ーウォルター・スコット卿

日記の文化は今に始まったことではありません。
その歴史は中国、紀元前55年にまでさかのぼります。ルネッサンス時代、西洋で日々の出来事を書き留めるという習慣が始まり、10世紀には日本の宮廷にいた女性たちにも同じような文化が広まりました。それがかの有名な枕草子。夢や思いを絵やポエムと共に綴っていました。
こういった歴史を経た後、東洋と西洋両方で旅行記というものが生まれました。
旅行記は場所について詳しく書いてあったり人々の様子であったり、ガイドであったり他にもたくさんの情報が書き込まれていました。
それは今でも歴史家によって、事実を追求するためだけでなく、写真を見ながらその著者がどんな人かを知るためにも使われています。

最近の時代で最も人の心を揺さぶる記録としてあるのが戦時中に書かれたアンネの日記でしょう。世界各地の言葉で翻訳され、歴史を物語る文学としては世界中で一番多く読まれたでしよいた。
アンネが13歳の時に戦争は始まり、家族と共にナチスから逃れるためにアムステルダム市内の小さなアパートメントの家屋に移りました。そして最終的にナチスに見つかり、15歳というあまりに短すぎる生涯を終えました。
戦後、彼女の父親であるオットーだけが唯一生き残り、娘であるアンネが綴った胸を引き裂くような内容の日記を出版することにしたのです。
有名な日記はそれを書いた人物がどんな人であったかも重要です。例に挙げると、バージニア・ウルフやエマーソン、ヨハネ23世などの人物を始め、ジョージ・ワシントンやウィンストン・チャーチル、トーマス・ジェファーソンのような政治家達、さらには有名人でない人物の生涯が後に歴史的事実として明るみに出ることもあります。
ただ、日記を文学としてだけ見るのはもったいないです。ヘンリー・デイビッド・ソローがかつて言った言葉があります。
『日記とは経験と成長の記録。功績を残したものではない。』
人々が残した日記の中には、彼らがそれぞれ生きた証を表す特徴があります。そうでないと、今までいろんな方の素晴らしい生き様や偉業を知ることはできなかったでしょう。

そして、1960年になって実際に日記を書く人が増えてきました。というのも、”Intensive Journal Method(集中ジャーナル法)を確立したことで有名なアメリカ人の精神療法士がワークショップやクラスを開催し、そのメソッドを利用した究極の精神的療法を始めたからです。
書き出すことが個人の抱える悩みや問題を理解することができ、それに対する診察もできるとされました。現代では25万人もの人にそのメソッドが伝えられています。
このジャーナルセラピーは深い悲しみや欠落に対する解決のために効果的に使われています。他に、ライフセラピーや慢性的な病気、夫婦間や家庭内での悩み、コミュニケーションスキル改善にも適用されています。自己肯定感の保ち方、別の視点での人生の見方、ライフゴールを明らかにするのにも役立っています。
まだまだ多様な理由があり、思い出を記憶するため、文章を上手に書けるようになるためというのは基本的なことですが、自分を律したり悪い癖を直したり、そしてさらに上のレベルの自分を発見するためなどメリットが沢山あります。
もうお分かりのように良いことがエンドレスに続くわけですが、要するに”自分の考えを確立する”ことができるということです。
日記は心理学的なツールであり、自己分析に繋がります。
日記をパートナーのような存在として認識している方にとって、その記録は最高のセラピーでありリスナーであることが分かっているはずです。

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