パステルカラーで抽象的、そして雲のように幻想的なマーブル模様の紙は、かつて威厳さを増すということから宗教的な書物に使われていました。書物が破れたり燃えてしまうと権限が失われ、処分されるため、イスラム法はその様な状態を許しませんでした。マーブル模様の紙は実際に、神聖なものでした。

マーブリングというのは、技術者が大理石や他の岩石の柄に似たパターンを作成したウエットな表面仕上げのことです。これらのパターンは水または樹脂溶液(グレージングとしても知られています)の表面にカラーペイントまたは染料を浮かせ、色を紙や布の表面に付着します。

このタイプの装飾は何世紀にも渡ってあらゆる種類の表面を装飾するのに使用されてきました。全ての物が異なるレイアウトで、ユニークな印象を与えます。
他のものと同様に、マーブル模様の紙も文明化されたものであるのですが、きっと中国で生まれたものであるとされています。
“墨流し”、もしくは”浮かんでいる染料”と呼ばれるペーパーアートは12世紀から日本に存在しています。芸術家は牛の胆汁と中国の染料が混ぜ合わされた円をゆっくりとお風呂に落とし、浮かべました。そして、彼は水面に息を吹いてランダムな螺旋状の模様を作りました。
最後に、丁寧に紙を水面に滑らせます。そして、浮かんでいる染料を吸収することで柄がし紙に転写されるのです。和紙は吸水性が高いので、驚くべき仕上がりとなるのです。

15世紀には、オスマン帝国とペルシャでまた違う種類のマーブル模様の紙が開発されました。それらが繁栄したのがトルコです。エブル(トルコのマーブルアート)、もしくは雲のアートとして知られている地であります。マーブル模様の紙は16世紀に、主に人々のお土産として東から西に渡り、ヴェネツィア、そしてフィレンツェにたどり着きました。

フィレンツェを始めとする、特にアルノの南岸にある魅力的なオルトラルノ地区での工房での復活により、フィレンツェスタイルのマーブル模様の紙作りが繁栄しています。

テクニックは未だにほとんど変わりません。一部のアーティストは現在、ボウルに油と水性のカラーの両方を使用して、およそ2.000年もの間、人々を魅了している渦巻きの様なリズミカルなパターンを作成します。基本的に、色を紙に付着させるために最初に樹脂または接着剤をボウルに入れます。色が付着した紙を優しく取り除いた後、パッティングやスポンジ、コームやブラシを用いて柄を作り上げていきます。
アーティスト自身の手によってだけでなく櫛や針、スポイトも全てを活用するのです。。1つのボウルから通常200枚程のシートが得られ、そのどれもが唯一無二のものであります。
どの作品もカットされ手帳に糊付けされ、文字を書かれ、デスク用品となるものです。
そしてもちろん、マーブル模様の紙は美しいギフトラッピングにもなります。


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